スポーツ×他産業連携によるイノベーションへの挑戦~SOIP DEMODAY 2025~

スポーツ×他産業連携によるイノベーションへの挑戦~SOIP DEMODAY 2025~というタイトルを伝えるためのSOIP DEMODAYの参加者が集まった画像

2026年2月26日、スポーツ庁は「スポーツオープンイノベーション推進事業」の一環として、「スポーツ×他産業」による新規ビジネスの創出や拡大の成果を発表する「SPORTS OPEN INNOVATION BUSINESS DEVELOPMENT 2025 DEMODAY(以下「SOIP DEMODAY」)」を開催。同イベントでは、日本各地の先進的なスポーツ共創事例を顕彰するためのコンテスト「SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025」も行われ、その受賞者も発表されました。本記事では、このイベントとコンテストの概要や受賞者などについてご紹介します。

SOIP DEMODAYは、プロジェクト参画者が成果を発表する場

SOIP DEMODAYとは、スポーツ庁の「スポーツオープンイノベーション推進事業」の一環として、スポーツと他産業連携による新規ビジネスの創出や拡大を目指すプロジェクトの参画者が、約7ヶ月間の成果を発表するイベントです。

過去のSOIP DEMODAYについて、デポルターレでは以下の記事で取り上げています。
秋田の名産“米”愛による、スポーツと地域の共創ビジネス〜地域版SOIPデモデイ2023〜
『O-60 モンテディオやまびこ』が初の二冠受賞〜SOIP DEMODAY 2024〜

全国各地のスポーツ団体や企業が参画し、9プロジェクトが進行

令和7年度、「スポーツ×他産業」による新規ビジネスの創出や拡大に挑戦したのは、以下の9プロジェクトです。

なお、以下図表の「カテゴリ」内にある「1→10」と「0→1」の意味は、次の通りです。

「1→10」
既存ビジネスを拡大するためのプロジェクト(COLLABORATION PROGRAM)
「0→1」
新規ビジネスを創出するためのプロジェクト(CO-CREATION PROGRAM)

令和7年度、「スポーツ×他産業」による新規ビジネスの創出や拡大に挑戦した9プロジェクトを一覧にした画像

審査員を務めたのは、さまざまな領域の有識者

SOIP DEMODAY、SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025において、各プロジェクトの取組と成果を評価するため、さまざまな領域の有識者を審査員としてお招きしました。その審査員は以下の通りです。なお、スポーツ庁の森山 健氏は、SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025のみを審査しました。

SOIP DEMODAYとSPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025の審査員を紹介する画像

審査員が最優秀賞、来場者がオーディエンス賞を選出

SOIP DEMODAYでは、「スポーツ×他産業」による新規ビジネスの創出や拡大に挑戦した9プロジェクトを対象として、審査員選考による最優秀賞、来場者投票によるオーディエンス賞を選出しました。最優秀賞、オーディエンス賞を受賞した企業・団体は下記の通りです。

最優秀賞:NPO法人日本ブラインドサッカー協会×株式会社ソニックガーデン

共創タイトル:視覚障がい者の外出機会拡大へ、ITと福祉を融合したサービスを開発

SOIP DEMODAYの最優秀賞の表彰時の写真

最優秀賞の受賞者からのコメント

日本ブラインドサッカー協会とソニックガーデンの両担当者に、最優秀賞を受賞した感想を伺いました。

- 最優秀賞を受賞した感想をお願いします。

◆日本ブラインドサッカー協会

ブラインドサッカーのネットワークが福祉に役立ち、収益も上げられたことを評価していただいたと思います。このプロジェクトは、デジタルの力を通じて効率的にスケールできる可能性を感じており、引き続き発展させていきます。

◆ソニックガーデン

日本ブラインドサッカー協会様が長年取り組まれてきた同行援護サービスを、ITの力で全国へ広げるために共創し続けてきたことが、このような形で評価されたことを大変嬉しく思います。

- プロジェクトで共創して良かったこと、何か印象に残っているエピソード等があればお願いします。

◆日本ブラインドサッカー協会

ソニックガーデン様との共創で良かったことは、福祉の厳密な運用ルールや、視覚障がい者のユーザビリティ向上などの難題に取り組んでいただいた点と、業界としての基準がない中でも汎用性のある仕組みを構築していただいた点です。

◆ソニックガーデン

視覚障がいがある皆様にアプリの利用を通じてUXの課題を挙げていただいたことで、その改善を重ねられたのが最大の収穫でした。このように現場の皆様とサービスを磨き続けられることが、共創の本質であると実感しました。

オーディエンス賞:ベルテックス静岡×株式会社トワール

共創タイトル:多様性理解の推進と、多様なファン獲得を同時に目指す

SOIP DEMODAYのオーディエンス賞の表彰時の写真

オーディエンス賞の受賞者からのコメント

ベルテックス静岡とトワールの両担当者に、オーディエンス賞を受賞した感想を伺いました。

- オーディエンス賞を受賞した感想をお願いします。

◆ベルテックス静岡

SOIP DEMODAYで発表された共創プロジェクトがいずれも素晴らしかった中、当クラブの取組を来場者の皆様からご選出いただいたことで、キャラクター「ベルティ」のコンテンツとしての強さを改めて実感しました。

◆トワール

短時間のプレゼンテーションの中、データとコンテンツを掛け合わせた私たちの挑戦に対して、大勢の方から評価を得られたことは光栄に思いますし、本事業の社会実装を目指す上でも大きな自信と励みになりました。

- プロジェクトで共創して良かったこと、何か印象に残っているエピソード等があればお願いします。

◆ベルテックス静岡

トワール様と共同開発した性格診断「ベルフレ」を当クラブのSNS公式アカウントで公開した際、一挙に5,000人以上の方に利用されたことで、このサービスとSNSの相性の良さを感じました。

◆トワール

「ベルフレ」を起点としたグッズの販売や研修プログラムの実施などを通じて、このサービスが競技の枠を超えて多角的な価値を生み出すコンテンツになるという手応えを得られたのが大きな収穫でした。

SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025で、全国の先進的な共創事例を表彰

SOIP DEMODAYと同日に、SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025も開催しました。このコンテストの概要と受賞者についてご紹介します。

SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025とは

SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025とは、スポーツを起点とした先進的な共創事例を全国から募り、優秀なプロジェクトを表彰するコンテストです。

2025年11月5日から12月25日までの公募期間にエントリーがあった127件の中から、9プロジェクトをファイナリストとして選定。SOIP DEMODAYと同日に、そのファイナリストを対象としたFINAL PITCHを開催し、審査員が「最優秀賞」「デジタル・イノベーション賞」「ビジネス・デベロップメント賞」「ソーシャル・バリュー賞」を選出しました。

●最優秀賞
※革新性・経済性・社会性の全項目において成果を上げており、最もスポーツの裾野を広げることに成功したモデル事例

High Altitude Management株式会社×ダイキン工業株式会社×城西大学
共創タイトル:スキマ時間を体力に変える、駅前高地トレーニング「ハイアルチ」

SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025の最優秀賞の表彰時の写真

●デジタル・イノベーション賞
※デジタルの導入や、革新的なDX技術との融合により、新たな体験価値を生み出し、スポーツ産業の可能性を広げた取組

株式会社グレースイメージング×High Altitude Management株式会社×ミズノスポ ーツサービス株式会社
共創タイトル:ランナーから健康増進へ拡張する汗乳酸測定サービス

SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025のデジタル・イノベーション賞の表彰時の写真

●ビジネス・デベロップメント賞
※スポーツと他産業の連携によって、新たな市場の開拓や、収益・事業の拡大に成功し、経済的インパクトを生み出した取組

株式会社JOYKU×エイベックス・エンタテインメント株式会社
共創タイトル:幼保を起点にしたダンサー就業モデルの構築

SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025のビジネス・デベロップメント賞の表彰時の写真

●ソーシャル・バリュー賞
※地域連携の座組を構築し、健康増進、地域活性、女性活躍などの社会課題の解決と、それによるスポーツ関係人口の増加に寄与した取組

京都大学アメリカンフットボール部×やまもと建設株式会社(農業部)×株式会社フリゴ
共創タイトル:ハイパフォーマンスキャンプ(HPC)

SPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025のソーシャル・バリュー賞の表彰時の写真

まとめ

SOIP DEMODAYとSPORTS OPEN INNOVATION CONTEST 2025では、スポーツと福祉や健康増進、地域活性化など多様な領域の事業の掛け合わせによる価値創出の一例が示されました。それぞれのプロジェクトが取り上げたテーマは、いずれもスポーツと社会をつなぐための接点になるはずです。

河合純一スポーツ庁長官が総評で述べていたように、スポーツ庁は社会や地域の課題を可能性や伸び代として捉え、スポーツを起点に新しい事業や価値、つながりを生み出す挑戦を続けていきます。

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