大学スポーツの総合王者はどこだ? 競技横断 大学対抗戦「UNIVAS CUP2019-20(ユニバス カップ 2019-20)」が開催中
大学スポーツ振興にあたり大学スポーツ協会(UNIVAS)が今年3月に設立され、また設立理念である「卓越した人材の輩出」に賛同いただいた企業と、大学スポーツの「安全安心」「学修支援」「キャリア支援」「ファン層拡大」の各領域のパートナーシップが締結され、活動をより一層充実させ、大学生アスリートの環境整備が進んでいます。
大学スポーツは、いままで競技ごとの大学日本一決定戦しかありませんでしたが、大学スポーツの総合力を競う競技横断 大学対抗戦「UNIVAS CUP2019-20(ユニバス カップ 2019-20)」が今年6月より開催。
現在、加盟大学222校が31競技でポイント獲得を狙って競い合い、熱戦の模様はUNIVAS公式ホームページで配信される動画で見ることもできます。UNIVAS CUP開催に加えて、今後期待されることや新たな動きはあるのでしょうか。
UNIVAS CUP初代王者は?12月が天王山
全米大学体育協会(NCAA)を参考にした統括組織の一般社団法人「大学スポーツ協会(UNIVAS)」が2019年3月1日に発足。大学スポーツの総合力を競う大会として、野球や水泳、柔道などの全国大会の成績を点数化し、加盟大学の年間順位を決める対抗戦「UNIVAS CUP(ユニバスカップ)」が、2019年6月10日の「全日本大学野球選手権大会」からスタートしました。
対抗戦は、加盟大学222校が31大会で順位を競います。水泳の「日本学生選手権水泳競技大会」、柔道の「全日本学生柔道体重別選手権大会」、バレーボールの「全日本バレーボール大学男女選手権」、ラグビーの「全国大学ラグビーフットボール選手権大会」など、1競技1大会が指定大会となっています。
該当指定大会の順位に応じて各大学は UNIVAS ポイントを獲得し、指定31大会でのポイント獲得総数によって大学総合順位が決定されます。
ポイントの配分は競技人口を勘案して各大会に割り振られ、さらに大会ごとに細かい配分方法が設定されています。
例えば、「ポイント総数」では、野球の「全日本大学野球選手権大会」は30,000ポイント、テニスの「全日本学生テニス選手権大会」は9,000ポイント、カヌーの「全日本学生カヌースプリント選手権大会」は1,000ポイントなどと設定されています。
競技人口が多い10,000ポイント以上のアメリカンフットボール、バレーボール、ラグビー、バスケットボールが11月から12月にかけて続きます。この12月が大きな山場となってくるでしょう。
「UNIVAS CUP」は大学対抗ということで、競技者だけでなくとも、在校生、OB・OG、学生の親や親戚など、自分とゆかりのある大学の順位には興味がわくものです。「あのライバル校には負けたくない」「九州地区では一番になりたい」「母校にはベスト10に入ってほしい」など、そのような楽しみ方も出来るのではないでしょうか。
2019年11月1日現在のランキング・ベスト5は1位「早稲田大学」、2位「日本体育大学」、3位「東海大学」、4位「山梨学院大学」、5位「近畿大学」の順。全校のランキングはUNIVASのホームページで確認できます。
指定大会日程表
全競技の大会が動画配信される
「UNIVAS CUP」の熱戦の模様は、UNIVAS公式ホームページで全競技が動画配信されます。インターネット配信なので、スマートフォンでも手軽に視聴ができ、アーカイブされた試合動画はいつでも好きな時に見ることが可能。
なかなか試合会場に足を運ぶことができなかった競技者の保護者や友人たちにも、試合の様子を見てもらえます。これまで大学スポーツで試合動画が配信されるのは人気競技が中心でしたが、露出の少ない競技も配信されることで、競技への興味を広げるきっかけにも繋がりそうです。
全競技の試合動画が共有されることで、競技者にとっては競技活動の記録となり、他競技者との交流機会の促進にも期待ができます。現役学生にとっても競技活動での活躍を知ることで愛校心が深まり、大学OBにとっても母校の活躍ぶりにSNSなどで再びコミュニケーションの輪が広がることかもしれません。
進学を目指す中高生やその保護者にとっても、大学選びの判断材料として動画を活かすこともできそうです。
企業とのパートナーシップでさらなる活動の充実へ
「UNIVAS CUP」開催に加えて、大学スポーツにおける「学修支援」「安全安心」「ファン層拡大」の各領域の活動をより一層充実させるべく、2019年8月に、KDDI株式会社、株式会社マイナビ、MS&ADインシュアランスグループ ホールディングス株式会社ならびに、河合塾グループ株式会社KEIアドバンスとパートナーシップ契約を締結。大学生アスリートの環境整備がさらに進められることとなりました。
このパートナーシップ契約により、大学生アスリートの競技能力の向上や新たな観戦体験の提供、ファン層の拡大に向けた支援を行ったり、大学生アスリートのキャリア形成に関するサポートをはじめ、UNIVAS設立の理念である「卓越性を有する人材」を世の中に輩出していける体制を構築。
重大事故の予防など大学スポーツのリスクマネジメント及び、大学生アスリートが安心して学業やスポーツに打ち込むための活動支援また、そして、スポーツ推薦等で大学に入学を予定している学生に対して、入学前の学習支援サービスの提供など、多くの事業を各パートナー企業と推進していく予定で、多くの学生アスリートが学業とスポーツを両立させることが期待されています。
まとめ
大学スポーツの総合王者決定という新たな価値観の登場により、競技者にとっては、あらためて「大学」への帰属意識や、他競技への関心が高まり、これからは学内の競技間交流が増えるきっかけになるかもしれません。
また、大学スポーツを「観戦」する楽しみも広がり、大学の枠を超えた一般学生やOB・OGとの交流をもてる大きなコミュニティへ発展する可能性も期待されています。
「UNIVAS CUP」は大学スポーツの存在意義を大きく変えてくれるかもしれません。まずは試合動画を見てみましょう。
●本記事は以下の資料を参照しています
UNIVAS (ユニバス) – 大学スポーツ協会公式サイト(2019-10-01閲覧)
スポーツ庁 - 大学スポーツ協会「UNIVAS(ユニバス)」が設立! 期待される大学スポーツの新時代へ【前編】(2019-10-01閲覧)
スポーツ庁 -大学スポーツ協会「UNIVAS(ユニバス)」が設立! 期待される大学スポーツの新時代へ【後編】(2019-10-01閲覧)
UNIVAS (ユニバス) –大学スポーツ協会(UNIVAS) KDDI、マイナビ、MS&AD インシュアランス グループ ホールディングスと パートナーシップ契約を締結(2019-10-01閲覧)
UNIVAS (ユニバス) –大学スポーツ協会(UNIVAS) 河合塾グループ株式会社KEIアドバンスとアカデミックパートナーとして契約締結(2019-10-01閲覧)