誰でも参加できる「する」スポーツの祭典 〜ワールドマスターズゲームズ2021 関西〜
本記事は、大会の1年延期に伴い、2021年3月1日現在の情報をもとに再編集をしています。
【ワールドマスターズゲームズ2021関西はこのコロナ禍の状況を踏まえ、大会の理念・趣旨を完全なかたちで実現できるよう、開催を1年延期し、2022年5月13日(金)から5月29日(日)までの期間で開催をすることとなりました】
来年2022年は初めて日本で「ワールドマスターズゲームズ2021 関西」が開催されます。
世界最大級の生涯スポーツの祭典ワールドマスターズゲームズは、概ね30歳以上であれば誰でも参加できる大会。
2019年のラグビーワールドカップ、2021年の東京オリンピック・パラリンピックと、スポーツを「みる」「ささえる」経験をして、今度は自分自身がスポーツを「する」立場として参加してみるのはいかがでしょうか。
スポーツ愛好者が集うワールドマスターズゲームズ
ワールドマスターズゲームズとは、国際マスターゲームズ協会(IMGA)が4年ごとに主宰する、生涯スポーツの国際総合競技大会。
1985年に第1回大会がカナダのトロント、直近では2017年にニュージーランドのオークランドで第9回大会が行われました。
これまで延べ約17万人のスポーツ愛好者が参加。概ね30歳以上であれば、個人や仲間、家族でと、誰でも参加でき、年代やキャリアごとに競い合います。
今回、記念すべき第10回大会は日本の関西エリア。日本はもとよりアジアで開催される初めての大会であり、夏季オリンピック後に同一国で開催されるのも初めての試みとなります。
「ワールドマスターズゲームズ2021 関西」大会概要
- 開催期間:2022年5月13日(金)〜29日(日)(17日間)
- 開催競技:35競技59種目(他オープン競技実施)
- 開催場所:福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、徳島県(京都市、大阪市、堺市、神戸市)
- 開催目標:参加者5万人(国内3万人、国外2万人:150カ国・地域以上)
最新情報は大会公式ホームページ(https://www.wmg2021.jp/)をご確認ください。
競技経験が浅くても年代別ならメダルを狙える!?
ワールドマスターズゲームズにはどのような人が出られるのか。
①参加基準は年齢のみ(※)
②予選はなく、複数種目も登録可能
概ね30歳以上という年齢の基準さえクリアしていれば、性別、人種、宗教、競技レベルに関わらず参加が可能。出場予選はなく、参加登録をすればスポーツ経験や実績(※)、障がいの有無を問わず出場ができます。
1回のエントリーで最大5つの競技種目に登録することができ、例えば、トライアスロン、ハーフマラソン、競泳、ゴルフ、卓球に出場することだって可能です(ただし日程や会場となる場所の組み合わせにもよる)。
※競技によっては参加基準が設定されています。
競技種目は年代別・レベル別で実施され、各カテゴリーごとにメダルが授与されます。
関西大会では公式種目は35競技59種目なので、1万人以上の金メダリストが誕生する可能性もあります。誰でもメダリスト候補者になりえるのです。
開催競技は陸上競技、水泳、柔道をはじめ、野球、サッカー、ラグビーなどのチームスポーツやボウリング、綱引、グラウンド・ゴルフ、ゲートボールも含む一般的なコンペティティブ(競技)カテゴリに加えて、初心者の方でも気軽にエントリーできるレクリエーションカテゴリがサッカー、バドミントン、バレーボールなど13種目設置されています。競技経験がなくとも、いまから始めても充分に練習を積めば参加できる競技もあるので、ぜひメダルを狙ってみてはいかがでしょう。
初戦から海外参加者と対戦できるのも国際的なスポーツ大会ならではの魅力といえます。
参加者の中には現役を引退したオリンピアンもいるようです。例えば水泳のオリンピアンである鈴木大地初代スポーツ庁長官も2017年のニュージーランド・オークランド大会では10kmロードレースに挑戦して見事完走を果たしています。
障がい者と健常者が同じルールで競う競技も
2017年オークランド大会 WMG2021関西組織委員会提供
ワールドマスターズゲームズの特徴の一つは、大会期間中に障がいのある方が参加できる種目が、一般種目と同時に実施されることです。
障がい者が参加できる種目は2通りに分けられています。
①障がい者の参加に配慮する競技(種目):12競技20種目
国内総合競技大会で初めて、障がい者と健常者が同じルールで互いに順位を競います。
②障がい者部門を設置する競技(種目):13競技19種目
原則として、国際競技規則が定められているパラリンピック競技。
障がい者と健常者で同じ競技を行うことで、相互理解を促進し、共感と一体感を育むことが期待されています。ワールドマスターズゲームズは、いま注目されている「インクルーシブスポーツ」を体験できる「場」でもあるのです。
参加者5万人、大会に関わる経済波及効果は1400億円
ワールドマスターズゲームズは関西圏2府7県と広域に渡り、参加者5万人のうち海外からは2万人を想定。
過去大会では世帯収入が10万ドル(約1100万円)を超える参加者の割合は58%、滞在平均日数15.8日と多くの富裕層が長期間滞在すると思われ、大会期間中は全国的なインバウンド効果も期待されています。
もちろん各開催地の特徴を活かし、競技と併せて観光を楽しむ「スポーツツーリズム」が推進されています。この動きは開催地以外に全国にも波及するものと考えられます。大会開催による全国への経済波及効果は1461億円、大会レガシー効果は1兆868億円と試算されています。
開催地である関西圏に人が集まることで、さまざまな交流の輪も広がりそうです。
大会期間中は参加者たちの交流拠点としてオープニングビレッジ、センタービレッジ、各府県にマスターズビレッジを設置。大会インフォメーションおよび観光を含む地域情報なども発信される予定となっています。
エントリー再開は2021年5月13日(木)を予定!
大会への一般エントリーは、2021年3月1日(月)を持って一旦停止をしています。2021年5月13日(木)から再開予定です。申し込みは、大会参加申込専用公式ウェブサイトから行います。
大会参加には国内在住者で競技出場であれば基本料金15,000円(税込・手数料込)で5種目までエントリー可能。競技種目ごとに「先着順」で募集枠の上限に達した時点で締め切られます。出場を狙っている競技・種目があれば早めの手続きが必要です。
なお、競技参加者以外にも大会を支える延べ約6万人のボランティアスタッフ募集も行っています。
World Masters Games:ワールドマスターズゲームズ2021関西 公式サイト
https://wmg2021.jp/
まとめ
ワールドマスターズゲームズは、原則30歳以上であれば、国籍・年齢・性別に関わらず参加でき、障がいの有無を超えて同じ日程・同じフィールドで競い、交流できるインクルーシブな大会。
誰にでも門戸が広く開かれた国際的なスポーツの祭典は、これからの生涯スポーツ社会の実現に向けた追い風になるかもしれません。
まずは自分が参加できる競技・種目がないか調べてみてはいかがでしょう。
●本記事は以下の資料を参照しています