いよいよ世界水泳選手権2023福岡大会、世界マスターズ水泳選手権2023九州大会が開催!

いよいよ世界水泳選手権2023福岡大会、世界マスターズ水泳選手権2023九州大会が開催!

今夏7月14日より「世界水泳選手権2023福岡大会」が有観客で開催されます。同大会は水泳界において、夏季オリンピックに次ぐ重要な大会と位置付けされており、水泳競技のトップアスリートたちが集合してメダルを競い合います。福岡市での開催は、アジア初開催となった2001年大会から22年ぶり2回目です。また世界水泳選手権の後、8月2日からは世界マスターズ水泳選手権2023九州大会も行われます。今夏注目の国際スポーツ大会についてご紹介しましょう。

世界水泳選手権2023福岡大会とは

世界水泳選手権(World Aquatics Championships)は、世界水泳連盟(World Aquatics)が主催する水泳競技の最高峰の大会の一つです。通常、オリンピック非開催年の2年ごとに開催され、前大会は昨年2022年にブタペストで行われました。2023年開催の福岡大会は、22年ぶり2回目の開催となり、2023年7月14日(金)〜30日(日)の17日間にわたり熱い戦いが繰り広げられる予定です。競技はプールで行われる競泳(自由形、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ、個人メドレーなど)をはじめ、飛込、ハイダイビング、水球、アーティスティックスイミング、オープンウォータースイミングの6種別75種目。参加人数は約200の国と地域から約2,400人、来場者は約40〜50万人と見込まれています。

福岡大会は、福岡市の特徴であるコンパクトな都市構造を生かし、大会環境はコンパクトながら大会価値の最大化の実現に向けた取り組みが大きなポイントとなります。
22年前の2001福岡大会では、世界初の国際基準に沿った仮設プールでの開催が話題となりましたが、本大会でも仮設プールを活用し、都心からも近いマリンメッセを中心としたウォーターフロントエリアを中心に会場を集約することで、選手の移動負担の軽減、効率的な大会運営を行います。また、使用する一部のプールについては、東京オリンピックで使用したものを再活用し、大会終了後は、福岡市の小学校プールにおいてさらに再活用することになっています。国際スポーツ大会のレガシーを継承するとともに、SDGsの理念実現にも貢献しています。

競泳イメージ:イメージ競泳イメージ

大会の見どころ

水泳競技の最高峰の一つである世界水泳選手権には、世界のトップ選手たちが集まり、各種目でメダル獲得や世界記録更新などを狙っています。競泳では、日本からは東京五輪で代表復帰を果たした池江璃花子選手や東京五輪金メダリストの大橋悠依選手に世界ジュニア大会の金メダリスト成田実生選手らが出場し、来年のパリ2024オリンピックに向け、誰が日本代表選手として内定となるか注目されています。そしてイアン・ソープの再来と言われているルーマニアのポポビッチ選手の出場も話題です。

本大会では、日本ではじめてハイダイビングが開催されます。国内ではあまり馴染みが少ないかもしれませんが、2013年の世界水泳から加わった競技で、ハワイの王たちが戦士たちに勇気を示すため、自ら崖に飛び込んだのが起源と言われるスポーツです。女子は高さ20m、男子は高さ27mに設置された飛込み台から水中に飛び込みます。屋外会場で行われるため街並みをバックにダイバーが飛ぶ様は、観戦する方々を魅了し、大会ハイライトの一つです。

開会式ではプロジェクションマッピングを活用した大会を盛り上げる演出が行われ、大会初日にはブルーインパルスも展示飛行が予定されています。大会期間中、会場に設けられたファンゾーンでは応援イベントも行われます。

国内では初めて行われるハイダイビング競技:イメージ国内では初めて行われるハイダイビング競技

福岡全体で大会を応援する気運が高まる

本大会は東京2020大会では実現できなかった有観客開催ということもあり、福岡市では開催前から街をあげて大会をサポートする体制となっています。博多名物「博多どんたく港まつり」においては、世界水泳としてパレードへ参加したり、150日前イベントとして、オリンピックメダリストの松田丈志氏や50m自由形日本記録保持者の塩浦慎理氏を講師に招き、水泳教室などを実施する「EVERYONE MEETS THE FUTURE in東京」を開催したりしました。福岡の玄関口・福岡空港や博多駅などの主要交通ターミナルをはじめ、公共交通機関や市役所各庁舎、各競技会場付近など、街中を装飾し、街全体が世界水泳一色です。

大会PR効果も相まり、競泳の日本代表選手の決定以降、チケットの売れ行きも好調で、6月19日から先着先行販売がスタートすると予定枚数の販売が終了した日程、座席も続出しており、大会を心待ちにしている観戦希望者は多いようです。

大会を「見る」だけではなく、「ささえる」人も大勢いるようです。大会ボランティアを募集したところ、再延期後、2022年8月から11月に約2,000人の追加募集を実施。最終的に全体で約5,500人の応募がありました。現在、ボランティアに選ばれた方々は研修などを行い、大会に備えています。

世界マスターズ水泳選手権2023九州大会とは

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世界水泳選手権2023福岡大会が終了すると、次に開催されるのが「世界マスターズ水泳選手権2023九州大会」です。世界マスターズ水泳選手権(World Masters Swimming Championships)は、世界水泳連盟(World Aquatics)が主催する水泳のマスターズ世界大会です。通常2年ごと世界水泳選手権の後に開催されます。年齢カテゴリーに分かれた選手たちが各種目で競い合いますが、自己ベストを更新することを目指し、競技以外にも国際的な交流や親睦の場として捉えている選手も多くいます。2017年大会では96カ国から9,000人を超える元選手や水泳愛好家が参加し、最年長97歳のアスリートが参加したことで話題となりました。

マスターズ選手権イメージ:イメージ2マスターズ選手権イメージ

世界マスターズ水泳選手権2023九州大会は、2023年8月2日(水)〜8月11日(金)の10日間、福岡市・熊本市・鹿児島市の3都市で開催されます。行われる競技は5種別(競泳、飛込、水球、アーティスティックスイミング、オープンウォータースイミング)、参加者は約100の国や地域から、約10,000人を見込んでいます。
世界中から水泳愛好家が集い、水泳界のさらなる発展に寄与する本大会を通じて、「あらゆる世代への水泳の浸透を図る」「参加者と市民との交流を促進させる」「大会開催による都市力の向上につながる」「経済波及効果」といった大会開催による効果やレガシーが広く波及されることが期待されています。また、3都市で開催することで、競技のみならず各都市での魅力的な滞在を楽しみながらイベントやコンテンツを通して国際交流も推進されることでしょう。

世界マスターズ水泳選手権2023九州大会の種目別会場:図世界マスターズ水泳選手権2023九州大会の種目別会場:図

まとめ〜今後、わが国で国際メガスポーツイベントが連続して開催

開催前から注目が集まる「世界水泳選手権2023福岡大会」「世界マスターズ水泳選手権2023九州大会」についてご紹介しましたが、今夏はこのほかに7月20日からオーストラリア、ニュージーランドで「FIFA女子ワールドカップ」、8月25日からフィリピン、インドネシア、日本で「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」、9月8日から「ラグビーワールドカップ2023フランス」、9月25日から中国で「第19回アジア競技大会」などの開催も控えており、コロナが明けて多くの国際スポーツ大会が開催されます。
今後、わが国では2024年5月に「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」、2025年8月~9月に東京都で「世界陸上競技選手権大会」「第25回夏季デフリンピック競技大会」、2026年9月~10月に愛知県、名古屋市で「第20回アジア競技大会」「第5回アジアパラ競技大会」など、国際メガスポーツイベントが続いて開催される予定です。
スポーツ庁では、このような国際競技大会の招致および開催のサポートを通じて、スポーツの振興や国際交流、国際親善や経済・地域の活性化等にも大きく寄与していきます。国民の皆さまに世界のトップアスリートたちが活躍する姿や、スポーツ本来の楽しさ・魅力をお伝えしていきたいと思います。

●本記事は以下の資料を参照しています

世界水泳選手権2023福岡大会(2023-06-01閲覧)
世界マスターズ水泳選手権2023九州大会(2023-06-01閲覧)
スポーツ庁 - 国際競技大会及び国際会議の招致・開催(2023-06-01閲覧)

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